愛知県警察本部と中川警察署は、ラルフローレンやモンクレールなどの偽造品を販売目的で所持していたとして、１月１４日商標法違反の疑いで北九州市小倉北区のインターネット衣類販売会社「O」の経営者男性S（39歳）、仕入担当の男性S（44歳）及び20〜30代の従業員の男女計５人を逮捕した。

県内の消費者が被疑者の運営するサイトで商品を購入したところ、偽造品が届いたとして警察に相談。警察はメーカーの協力の下、捜査を開始した。2013年8月、警察が小倉北区内の事務所兼倉庫を家宅捜索したところ、約3,400点の偽造品を押収したが、一度では終えきれず、第２回目の押収では、3,131点の偽造品を押収した。

被疑者らは、28ブランドの偽造品を中国から仕入れ、インターネットの複数サイトを次々と開設し、多い時には25店舗にて販売していたという。発覚を逃れるために、会社の名前を次々と変え、客からクレームがあると、すぐに返金に応じたりしていたという。販売価格は、正規品より１〜２割ほど安い価格で販売していた。警察の調べでは11億円の売り上げが確認されたとのこと。

結果、被疑者らに対する処分結果は以下のとおりである。
「O」の経営者男性S（39歳）　懲役３年執行猶予５年罰金３００万円、
仕入担当の男性S（44歳）　　懲役３年執行猶予５年罰金５０万円、
従業員K　懲役２年６ヵ月執行猶予４年、
従業員M　懲役２年６ヵ月執行猶予４年、
従業員O　懲役２年執行猶予４年、
従業員C　懲役２年執行猶予４年　罰金１００万円、
従業員M　略式起訴　罰金３０万円、
従業員S　懲役１年６ヵ月執行猶予３年。

警視庁生活経済課及び石神井警察署は、2013年12月に大手百貨店の催事販売で米国のアクセサリーブランド「CHAN LUU」のブレスレットの偽造品が販売されていたとして、2014 年2月12日、アクセサリー販売会社「M商会」（静岡県小山町）の本社や、東京都渋谷区の事務所など関係先を家宅捜索した。

その後、警察は調べを進め、5月13日、商標法違反容疑で、販売元の「M商会」責任者の男性M（26歳）と、卸元のアクセサリー業者の女性H（26歳）、従業員の男A（47歳）と、従業員の女Kの4名を逮捕した。逮捕容疑は、2013年12月20日、都内の百貨店の催事場にてチャンルーの偽造品205個を販売目的所持し、商標権を侵害した疑い。販売価格は、正価より割安の１個8,000〜2万円だった。その後、百貨店らが自主回収した商品や在庫品など407個を鑑定した結果、399個が偽造品と判明した。警察の調べでは、2012年9月〜2013年12月までに19店舗で計346個販売し、556万円を売り上げたとみられる。卸元の女性は、中国の知人から仕入れたと供述していた。

雑貨業者「M商会」の従業員の男性A（47歳）は、6月24日に東京地方裁判所に起訴され、責任者の男性Mと従業員の女性Kについては、東京簡易裁判所に略式起訴、罰金100万円〜30万円の略式命令が下された。卸元の女性Hについては、処分保留となった。

2014年2月16日、大阪府警は、大阪の鶴橋商店街で偽ブランドを販売しようとしたとして、生野区の雑貨店など５店舗を一斉摘発し、偽造品計１１８０点を押収し、店主ら９人を商標法違反容疑で現行犯逮捕した。５店舗のうち２店は、摘発を逃れるため偽ブランド品を店内に陳列せず、口コミで情報を得た客が「○○ブランドのバッグが欲しい」等と告げたときのみ、倉庫から商品を運んできていたという。

(押収した商品の一部）

2014年1月27日、兵庫県尼崎南警察署は、インターネットでティファニーの偽造品を販売したとして、尼崎市神田北通の事務所を捜索し、販売目的で所持していたティファニーの偽造品445点を押収し、3月5日、宝塚市在住の宝石販売会社社長H（４８歳）を商標法違反の疑いで逮捕した。1年間で、約１千人と取引があり、販売総額は２千万円以上になるという。

平成26年7月29日、被疑者男性Hに懲役２年、執行猶予４年、罰金200万円の刑が下された。

(押収品の一部）

2014年5月21日、大阪市西成区のあいりん地区のマンション（フローラーなかじま）で偽ブランド品を密売していたとして、大阪府警は、同マンションの６室を一斉捜索し、大量の偽ブランド品 計26,342点を押収した。

後日警察は、捜索時にマンションを不在にしていた被疑者の身柄をとり、取り調べを行ったところ、その男は鶴橋商店街にも店舗を出していることがわかったため、6月2日、鶴橋商店街の雑貨店「A」に対しても捜索を行い、そこからラルフローレン、アルマーニなどの偽ブランド品計233点を押収した。

警察によると、密売所の存在を口コミで広げ、初めて来店する客には紹介者の同行を求めていたようで、１日10組〜20組の客が訪れていたという。また、客の中には業者と思われる者も行き来しており、当該密売所が偽ブランド品を販売するあいりん地区や鶴橋商店街のなどの小売業者への供給元になっていたようである。

(現場の様子）

2014年5月21日、高知県警生活環境課と高知東警察署は、ネットオークションにて米国アップル社のロゴが入った偽iPhone用ケースを販売したとして、高知市在住の自営業の男性（59歳）を商標法違反の疑いで逮捕した。自宅からは、アップル、ルイヴィトンなど1,000点以上の携帯電話機用ケースを押収。被疑者は１個980〜1，280円で販売していたという。また、神戸税関高知税関支署でも、6月10日、同被疑者が3月にiPhoneのロゴ入りのケース２点を中国から航空便で輸入しようとしたとして、関税法違反の容疑で、地方検察庁に告発した。2014年8月6日、被疑者に懲役1年6ヶ月、執行猶予3年、罰金100万円の判決が言い渡された。

2014年10月１日、千葉県警は、アップルのスマーフォトフォン「iPhone5」のバックパネルの偽物を販売目的で所持したとして、商標法違反の疑いで東京都渋谷区にある携帯電話修理店の店長（49歳）を現行犯逮捕し、店舗から約260点のバックパネルを押収した。被疑者は、真正品では存在しないような色やデザインのバックパネルを店頭やネットにて１枚5千円程度で販売していたという。iPhoneの偽部品の摘発は全国初。結果、店長の男に略式裁判で罰金50万円の刑が確定した。

（押収した商品の一部）

2014年9月1日、宮城県仙台南警察署は、偽ブランド品を販売目的で所持していたとして仙台市若林区のして暴力団員S（37歳）を逮捕した。仙台市の駐車場で、乗用車内にルイ・ヴィトンなどの偽造品を所持していた。Sはインターネットオークションを通じて偽造品を販売していた。

その後の警察の調べで、Sの仕入先として浮上した大阪市東住吉区の韓国人男性P（44歳）及びその日本人妻（36歳）の自宅を9月30日に捜索し、二人を逮捕、自宅から大量の時計の偽造品を押収した。警察が引き続き、奈良県大和高田市に倉庫として夫妻が使用していた一軒家を捜索したところ、同所から約3万5千点を超える大量の偽造品を押収した。宮城県警での偽ブランド品の押収数としては過去最多という。

暴力団員Sは、処分保留となった。韓国人男性Pについては、2015年1月26日、懲役１年６月、執行猶予付き、罰金150万円。日本人の妻については、証拠不十分として不起訴となった。

（捜索時の状況）

2014年11月28日、兵庫県警はインターネットを通じて偽造品販売を行っていたとして兵庫県川西市所在の(株)Eの倉庫および同社の仕入先である(株)Bの家宅捜索を実施し、偽ブランド品約7,000点を押収。大阪税関と兵庫県警が協力し、捜査を開始した。

警察の調べによると（株）Eの責任者O夫妻は、2012年8月頃から約2年間にわたって上記ブランド品をインターネット上で販売し、約3億5千万円を売り上げていたとのこと。夫婦は売上金管理のため、仕入先（株）Bの担当者Kに口座の開設を依頼し、担当者Kは謝礼として約140万円を受け取っていたという。

商品は、(株)Bの他、中国の仲介人を通じてタオバオなどから仕入れていたことが明らかとなっている。(株)Bについては2010年頃からネット通販を通じて偽物販売を開始、2014年までに一億円以上を売り上げたと警察はみている。

2015年2月、兵庫県警は（株）Eの責任者O夫妻2名を逮捕、2015年4月に（株）Eの関係者2名を逮捕した。

(倉庫の状況）